経鼻弱毒生インフルエンザワクチン(フルミスト点鼻液)の接種をご希望の方へ
経鼻弱毒生インフルエンザワクチン(フルミスト点鼻液)の接種を実施するにあたり、接種を受けられる方の健康状態を把握する必要があります。そのため、裏面の予診票にできるだけ詳しくご記入の上、医師の診察をお受けください。 なお、お子さまの場合、健康状態をよく把握している保護者の方がご記入ください。 |
ワクチンの効果と副反応
本ワクチンはインフルエンザウイルスを弱毒化した生ワクチンです。接種後に体の中で増えたワクチンウイルスに対する免疫ができ、インフルエンザウイルスの感染を予防します。
一方、本ワクチンの接種に伴う副反応として、鼻閉・鼻漏、咳嗽、口腔咽頭痛、頭痛などがみられることがあります。また重い副反応としてショック、アナフィラキシー (じんましん、呼吸困難、血管浮腫など)や、海外ではベル麻痺を含む脳神経障害、脳炎、けいれん(熱性けいれんを含む)、ギラン・バレー症候群(手足に力が入らない、しびれ、食べ物が飲み込みにくい、呼吸が苦しいなど)、血管炎(発熱、頭痛、倦怠感、紫斑、紅斑など)などが報告されています。
なお、副反応による健康被害が生じた場合の救済については、健康被害を受けた方または家族が独立行政法人 医薬品医療機器総合機構法に基づいて手続きを行うことになります。
詳しくは独立行政法人 医薬品医療機器総合機構のホームページ(https://www.pmda.go.jp/)をご覧ください。
予防接種を受けることができない方
- 明らかに発熱している方(通常は37.5℃を超える場合)
- 重い急性疾患にかかっていることが明らかな方
- 過去に本ワクチンに含まれている成分で、アナフィラキシー(通常接種後30分以内に出現する呼吸困難や全身性のひどいじんましんなどを伴う重いアレルギー反応のこと)を起こしたことがある方
- 明らかに免疫機能に異常のある疾患をお持ちの方、免疫抑制をきたす治療を受けている方
- 経口または注射の副腎皮質ホルモン剤を使用している方
- 妊娠していることが明らかな方
- その他、医師が予防接種を受けることが不適当と判断した方
予防接種を受ける際に医師と相談していただく方
- ゼラチン含有製剤またはゼラチン含有の食品に対して、ショック、アナフィラキシー(じんましん、呼吸困難、血管性浮腫など)などの過敏症を起こしたことがある方
- 心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患などの基礎疾患のある方
- 過去に予防接種で接種後2日以内に発熱、全身性の発疹などのアレルギーを疑う症状がみられた方
- 過去にけいれん(ひきつけ)を起こしたことがある方
- 過去に免疫状態の異常を指摘されたことのある方、または近親者に先天性免疫不全症の方がいる方
- 重い喘息のある方または喘鳴の症状のある方
- 薬の服用または食事(鶏卵、鶏肉、その他鶏由来のもの)で発疹が出たり、体に異常をきたしたことのある方
- 発育が遅く、医師、保健師の指導を受けている方
- 妊娠中または妊娠の可能性のある方(接種前1か月間避妊していない方)、授乳中の方
- サリチル酸系医薬品(アスピリンなど)、ジクロフェナクナトリウム、メフェナム酸を服用している方
予防接種を受けた後は以下の点に注意してください
- 接種後は、ショック、アナフィラキシー(じんましん、呼吸困難、血管性浮腫など)が起こることがありますので、医師とすぐ連絡が取れるようにしておきましょう。
- 接種当日は過激な運動は避けてください。また、健康状態に十分注意し、体調の変化、高熱などの異常な症状を呈した場合には、すぐに医師の診察を受けてください。なお、接種当日の入浴は差支えありません。
- 妊娠が可能な方は、接種後2か月間は妊娠をしないように注意しましょう。
- 接種後1~2週間は乳児や重度の免疫不全の方との接触を可能な限り控えましょう。